家電でアトピー性皮膚炎がよくなった話

概要

アトピー性皮膚炎には様々な原因があり、原因不明とされることもある。私の場合は検査の結果、ホコリやダニを含むハウスダストだとは言われていたが、長年にわたり症状がよくなることはなかった。しかし家事用の家電を導入したことで、結果的に寛解と呼べるほどに回復したのでこれを紹介したい。

ここで言う家電とは「ロボット掃除機」「衣類乾燥機」さらに加えるならば「食器洗い機」の3つで、いわゆる「最近の家事用家電」に分類されるもの。

ロボット掃除機

アレルギーが良くなったと最初に実感したのがロボット掃除機の導入である。

 アレルギーを持っていない人からすると「なぜ掃除くらい自分でしないのか」と思うかも知れないが、掃除をするとどうしてもホコリが立つ。そしてそれを吸い込んで症状が酷くなる。なので休日に掃除をするのは憂鬱である。

ロボット掃除機は色々な人に勧められていたし、自分も欲しいと思っていたがあまり手が出なかった。何よりも高いし、あんな円盤が走り回れるほど自分の部屋は片付いていなかったからである。

いわゆる「ルンバ(iRobot)」はなかなかお高く、買ってみて失敗すると嫌なので、まずはAmazonのセールで安いものを買ってみることにした。私が買ってみたのは以下の機種(2018年7月16日購入)。

 セールで1万円ほどだったのであまり期待してはいなかったのだが、掃除機が通れるように床をある程度片付けて走らせてみると軽く引くくらいホコリが取れていた。

これで掃除は私の日課になった。ロボット掃除機の利点は以下の3つだと思う。

  • 忙しくても掃除が苦にならない
  • 不在中に掃除をさせておけばホコリが舞い上がっても平気
  • ロボットがちゃんと掃除できるように床に物を置かなくなった

寛解の兆し

これを一週間ほど続けてみると、なんとなく全身にあった炎症が良くなっているような気になった。アトピーと聞くと湿疹を思い浮かべるかも知れないが、私の場合は湿疹に加え結節という硬いしこりのようなものが全身にあり、痒い上に押すと痛みがありとてもつらかった。まずこの結節が消えていった。

そして長い期間をかけて軽快・増悪を繰り返しながらも少しずつ症状が良くなった。この間にも医師の治療も受けており、薬物療法、および外用薬の塗布も続けた。

※治療自体は長年続けてきたものであるが、皮膚科による治療を否定するものではないことは強調しておきたい

寝具とアレルギーの関係

半年ほど様子を見たところかなり症状は改善されていたが、体の一部(胸からお腹にかけて、背中の一部、脚の内側など)に根強い湿疹がみられた。そして1日じゅう症状が出ている時は気づいていなかったが、就寝してから朝までの間に症状が酷くなっていることに気がついた。

羽根布団をやめたり、枕をパイプ素材にしたり(2015年9月8日購入)、汗でかぶれないようマットレスにベッドパッドを使用するなど気を遣ってはいたのだが、やはり寝具が怪しい。ということで面倒だが布団も丸洗いできるものに替え、休日は布団を全て洗濯するようにした。

衣類乾燥機

寝具は雨が降ったら干せないし、朝やらないと寝るまでに乾かない。というわけで乾燥機を買うことに決めた。乾燥機は場所を取り高価でとうてい設置は無理だと思っていたが、重量20kg程度、容量3kgのものが2万円ほどだったので購入を決意した(2019年6月6日購入)。現在は品切れだが、以下の商品が細部の作りがそっくり(OEM品?)なので参考までに載せておく。

実のところ、毎週布団を洗濯してもあまり良くはならなかった。そして夜中に痒みで目が覚めるのは相変わらずだった。しかし寝具に問題があるのは間違いない。そこで気がついたのが「枕」だ。

そして寛解

パイプ枕は干すのが面倒であまり進んで洗っていなかったが、もう犯人は枕しか考えれれない。衣類乾燥機ならすぐ乾くだろうと早速毎週洗うようにした。すると嘘のように痒みで夜中に起きることがなくなった。

それだけではない。痒みで夜中に何度も目が覚め、何時間寝ても疲れが取れなかったのに、何十年かぶりに毎晩熟睡できるようになり、午前0時に眠れば朝6時半ごろにすっきり目覚めるようになっていった。

最初は一時的なものかと疑っていたが、それから一ヶ月経過し、体じゅうにあった湿疹とかさぶたがすっかりなくなってしまった。寛解といってもここまで良くなったことは経験がない。「家電関係ないじゃん」と思われるかも知れないが、「あなたの病気の原因は不明です」と言われている中、考えられる原因を1つづつ潰していく作業は簡単でない。これらの家電なくして私はこれを達成できなかったと思う。

食器洗い機

最後に、これは本当にアレルギーとは何の関係ないが「家事ロボットが生活を変える」ということを最初に教えてくれたのが食器洗い機(食洗機)である。食洗機を買っていなかったらロボット掃除機も衣類乾燥機も買うことはなかったかも知れない。そういう意味で感謝している(2016年11月23日に中古品として購入)

食器洗い機の仕組みをよく知らずに勝手に敬遠しており、なんとなく洗剤をまぜた水を勢いよくぶつけて洗うのだと思っていた(なので手洗いの方が綺麗になるだろうと思っていた)が全く違った。

専用の洗剤を使ってアルカリ性の溶液を作り、それを90℃近くにまで熱して食器に浴びせ、汚れそのものを溶かしてしまうという原理だった。そのため薬剤で溶かせる汚れなら何でも驚くほど綺麗になる。特に油膜ができやすいガラスや鉄製品は新品のようにピカピカになる(アルカリは油分を分解する性質がある)。素手では強力な薬品や熱湯は扱えない。目からウロコだった。 

SNSなどで食洗機を買う、買わないで論争になっているのを見るが、なるほどこれは使ってみないと分からないものだなと思った。

内部で液体を循環させ、液体に溶けた汚れは綺麗な水と一緒にシンクに流してしまうためメンテナンスもほぼ不要、とても良い買い物をしたと思っている。