「iPhoneでBluetoothが繋がらない」人への本当の解決方法

結論から言うと、Bluetoothの接続不良はまずバッテリー不良を疑え、という話。

2019/07/14 追記:その後、GPSBluetoothがほとんど反応しなくなったため、iFixitのサイトを眺めていたら、英語のレビュながら「アンテナフレックスケーブルを交換するとこの2つの不具合が直る」という話を読んだ。早速部品を取り寄せて交換したところ見事に復活した。 この記事を書いてから2年以上経つが、おかげさまでiPhone6は2回の電池交換を経てまだ現役である。

iPhone6を使い続けてまだ2年半くらいしか経っていない気がするが、Bluetoothのつながりが極端に悪くなった。適当なキーワードで検索を掛けるとまず出てくるのがほとんどの場合「ネットワーク設定をリセットしろ」「コールドリブートしろ」「機内モードBluetoothの設定をON/OFFしろ」というものだ。

私もそれらを信じてやってみたが、一向に改善する気配はなかった。GPSの効きも悪くなってきていたので、恐らく関連モジュールの故障だろう、と高をくくっていた。

しかしそれよりも深刻な問題が私のiPhoneを襲った。バッテリー不良である。気づけば1日2回は充電しないと使い物にならないというヘタレっぷりである。これは7に買い換えろと天が仰っているのだな、と当然に私は思ったのである。

しかしせめて7sの発表を見てから後継機の購入を検討したいと思っていた私は、バッテリーの交換のみ行い、Bluetoothは潔くあきらめて、イヤフォンジャックからケーブルをだらしなく垂らし純正のイヤフォンで音楽を聞く苦行に耐えることにした。

バッテリーも正規の交換となると高くつくのでAmazonで工具付きの交換セットを購入した。セールで1500円くらいである。交換自体は「ちょっと舐めてたかも」と思ったが、幼少の頃から目覚まし時計を分解して遊んでいた私にとってはそれほど苦ではなかった。何よりも今はYouTubeという媒体があり、そこを探せばいくらでもバッテリーの交換手順と注意点が仔細に分かるのである。便利になったものだ。

小一刻の格闘の末、なんとかバッテリーを交換し、再起動して感じたのは目に刺さるような画面の明るさだった。設定をみてみると、いつの間にか画面の明るさは最大値に設定されていた。バッテリーを交換しただけでここまで変わるのか。それだけではない。フリックやスワイプの応答速度が極端に違うのだ。

ここではたと気づいた私は手元のヘッドフォンでBlueTooth接続を試みた。有効距離30cm、手で本体を隠すとペアリングが途切れてしまうほどに弱ったBlueTooth機能。これがなんと、3m以上離れた物陰からも音が聞こえるではないか。分解した時、確かにBlueToothモジュールは多少ホコリにまみれてはいたがここまで改善することは考えにくい。バッテリーの電圧が下がったがため、本来のパフォーマンスを発揮できていなかったと考えられる。

最近のApple製品は上手に歳を取る。まるで老人のように少しずつあちこちが悪くなり、気づくと本来のパフォーマンスが失われている。

これは邪推だが、iPhoneはバッテリーの寿命が近づいた場合でも、低電圧下でそれなりのパフォーマンスを出すように設計されているのではないか。だとしたらとても優れた設計である(この邪推は当たっていたようでバッテリーパフォーマンスの調整は今では設定画面から行えるようになった 2019/07/14追記)。

iPhoneBlueToothが繋がらない、GPSがおかしい、と嘆いている諸君は一度バッテリーの状態を確かめてみてはどうだろうか。分解してまで直せとは言わないが、保証が切れていても1000円2000円の投資で全てが蘇る可能性がわずかにあるということを伝えたく本エントリを書いた。

なお、本エントリを起こすにあたり、逐一スマホで交換風景を撮影をする予定であったが、そのスマホそのものを分解していることに自分が気づくまでにしばらくの時間を要した事実をここに付しておく。